リモートでの仕事が当たり前になった今、営業のあり方も大きく変わりました。対面とは違い、オンラインでは相手の細かな表情や雰囲気を読み取るのが難しく、信頼関係を築くのに時間がかかると感じている方も多いのではないでしょうか。
「画面越しだと、どうしても堅苦しくなる」「雑談をどう入れたらいいかわからない」といった悩みをよく聞きます。しかし、工夫次第でリモートでも対面と変わらない、むしろ対面以上に質の高い信頼関係を築くことが可能です。その鍵となるのが、いかに効果的に「雑談」を入れ、「空気感」を演出するかです。
リモート営業の弱点を強みに変える「雑談」の力
リモート営業で最も大きな課題の一つが、本題に入る前の「アイスブレイク」です。対面であれば、オフィスまでの道のりや天気の話題など、自然な雑談が生まれますが、オンラインではそうはいきません。しかし、この制約を逆手にとって、より計画的で意味のある雑談を取り入れることで、相手との距離をグッと縮めることができます。
1. 「共感」と「共通点」で距離を縮める
単なる世間話ではなく、相手と共感できるポイントや共通点を探すことが重要です。
- 相手の背景を事前にリサーチする: 会社のプレスリリースやSNS、個人のブログなどをチェックして、趣味や最近の活動、興味のあることなどを探します。例えば、「先日拝見したブログ、とても興味深かったです」といった一言から、個人的な話へと繋げられます。
- 自分自身を開示する: 相手に心を開いてもらうためには、まず自分から心を開くことが大切です。「実は私も最近〇〇にハマっていて…」といったように、自分のプライベートな一面を少し見せることで、相手も安心して話しやすくなります。
2. 雑談を「意味のある時間」に変える
リモートでの時間は有限です。雑談を単なる「時間つぶし」にせず、商談の本質に繋げるための布石として活用しましょう。
- 相手の「課題」に繋がるヒントを探る: 雑談のふりをして、相手が今どんなことに興味を持っているのか、どんなことに困っているのかを探ります。「最近、テレワークで新しいツールを導入されたりしましたか?」といった質問から、潜在的な課題が見つかることもあります。
- 心理的な「Yes」の積み重ね: 軽い質問から「はい」を引き出すことで、相手は無意識のうちに肯定的な態度になり、本題の提案にも耳を傾けやすくなります。「今日は少し肌寒いですね」「はい、そうですね」といった、小さな共感から始めましょう。
画面越しの「空気感」を操るプロになる
雑談だけでなく、画面を通した「空気感」の演出も、信頼構築には欠かせません。オンラインだからこそ意識すべきポイントを押さえましょう。
1. 相手の画面は「鏡」だと心得る
相手の表情やリアクションは、自分の表情や話し方の「鏡」です。
- 笑顔とアイコンタクト: 笑顔はどんな時でも最大の武器です。また、カメラを見ることで「アイコンタクト」を意識しましょう。画面ではなく、カメラのレンズに視線を向けることで、相手は「自分と話している」と感じやすくなります。
- リアクションは大きめに: 画面越しでは、普段の数倍リアクションを大きくするくらいがちょうどいいです。大きく頷く、ジェスチャーを加えるなど、視覚的に伝わるリアクションを心がけましょう。
2. 環境を整え、プロフェッショナルな印象を与える
背景や照明、音声など、リモートならではの「環境」も信頼を左右します。
- 背景: 整理された背景、あるいはバーチャル背景を使うなど、視覚的に落ち着きのある空間を作りましょう。プライベートな空間を見せたくない場合は、シンプルで清潔感のあるバーチャル背景が有効です。
- 照明: 顔が明るく見えるように、照明を意識します。自然光を利用したり、デスクライトを使ったりするだけでも印象は大きく変わります。逆光にならないよう、窓を背にするのは避けましょう。
- 音声: 高品質なマイクを使うことで、クリアな音声を届けられます。音声が途切れたり、ノイズが入ったりすると、それだけでストレスとなり、集中力を削いでしまいます。ヘッドセットや外部マイクの利用を検討しましょう。
3. 「間の取り方」を意識する
対面では自然と生まれる「間」も、オンラインでは意識的に作らなければなりません。
- 一呼吸置く: 質問をした後、すぐに次の言葉を発するのではなく、あえて一呼吸置くことで、相手が考えたり、発言したりする時間を与えます。
- 相手の発言を待つ: 相手が話している途中で言葉をかぶせてしまうと、オンラインでは非常に聞き取りづらくなります。相手が話し終えるのをしっかりと待つことが重要です。
リモート営業で信頼を築くための実践ガイドとチェックリスト
これまでの「雑談」と「空気感」の重要性を理解した上で、具体的な行動に移すことが大切です。商談の流れに沿ったテクニックから、日々の営業活動で活用できるチェックリストまで、明日から実践できるノウハウをまとめました。
【実践ガイド:商談の流れに沿ったテクニック】
- 商談開始直後(導入):
- 雑談で心を開く: 事前にリサーチした話題を振る。「〇〇の部署にいらっしゃったのですね。実は私の友人も…」など。
- 音声・映像の確認: 「私の声はクリアに聞こえますか?」と一言尋ねることで、相手への配慮を示し、スムーズな進行を促します。
- 本題へ移行(課題ヒアリング):
- 適度な「間」を空ける: 相手の言葉を待つ時間を設ける。
- 「オウム返し」と「要約」で共感を示す: 「つまり、〇〇という課題をお持ちなのですね?」と繰り返すことで、相手は「この人はちゃんと話を聞いてくれている」と感じます。
- 提案(ソリューション提示):
- ジェスチャーを交える: 画面を指差したり、手で大きさを表現したりすることで、言葉だけでは伝わらない熱意やイメージを共有します。
- 視覚資料を最大限に活用: スライドやホワイトボード機能を使い、画面を共有することで、説明がより分かりやすくなります。
リモート営業信頼構築チェックリスト
リモート営業における信頼構築は、対面とは異なる「コツ」が必要です。しかし、今回紹介した「雑談」と「空気感」を意識して実践することで、オンラインでの商談は単なる情報交換の場ではなく、人と人との繋がりを深める大切な時間へと変わります。ぜひ、このチェックリストを活用して、今日からリモート営業のプロを目指してください。
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